【補聴器Q&A 補聴器を使うと難聴が進むと聞きましたが、本当ですか?】

こんにちは、補聴器センターめいりょうです。
「早くから補聴器を着けていると、逆に難聴が進んでしまうのでは?」
耳に負担をかけてしまうというイメージがあるのか、そんな質問を受けることがあります。
しかし、答えはNo!
個々の聴力や聞こえの状態に合わせて、適切に調整を行ったものであれば、補聴器が原因で難聴が進行したり、聴力が低下したりすることはとても稀です。
ただし、調整が不十分で音が極端に大きすぎるなどといった場合は、耳を傷めてしまう可能性があるため、適切な調整が重要になります。
また補聴器は難聴のできるだけ早い段階で装用した方が、補聴器に慣れるのも早く、聞こえの効果を感じやすくなる傾向にあります。
●聞こえが低下すると脳の機能は弱くなる?!
音を聞くのは耳ですが、音を言葉として理解するのは「脳」になります。
そのため、聞こえにくい状態が長く続いてしまうと、脳に送られる音の情報は少なくなり、音を聞き取る脳の機能は衰え、言葉を理解することが難しくなってしまいます。
だから補聴器は、聞き取り能力が低下してしまう前に使うことが重要になります。
●難聴と認知症の関係
最近では、国内外の研究において、「難聴と認知症との間には因果関係がある」ことが報告されています。
難聴により音の刺激や脳に伝えられる情報量が少なくなると、脳が萎縮したり、神経細胞の弱まりが進行したりして、認知症の発症に影響することが明らかになっています。
また聞こえにくいことで周囲とのコミュニケーションを避けるようになってしまうと、社会的に孤立し、抑うつ状態に陥るリスクも高くなります。
そうした状況にならないためにも、聴力が低下してしまった場合はそのまま放置せず、補聴器を上手く活用して、「聞こえる」状態を維持するように心がけましょう。
そうすると脳は活性化し、家族や友人との会話も楽しめて、認知症の発症を予防したり遅らせたりすることにつながっていきます。
「聞こえ」は生活の質にも大きな影響をもたらします。
聞き取りにくい場面が増えてきたなと感じたら、早めに補聴器を使い始めることをおすすめします。
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