【補聴器エピソード 補聴器を使いこなせるようになるまで時間がかかります!】

私たちは、補聴器専門店のスタッフとして、常にお客様のより良い聞こえを追求しています。
私たちがお仕事をしている中で、何よりうれしい瞬間は、今まで聞こえないとおっしゃっていたお客様が補聴器をつけて聞こえを取り戻された瞬間に立ち会えたとき。
日々の接客の中で、思わずスタッフも驚いた、感動した…などのエピソードをご紹介いたします。
補聴器に慣れるまでには、ある程度の時間がかかる。
このブログでも、何度かそんなお話をさせていただいたことがあります。
それでも大半の方は、「補聴器はつければすぐに聞こえるようになる」「相手の話が理解できるようになる」と思っておられます。
しかも「聞きたい音だけが聞こえるんでしょ!」なんておっしゃる方も…。
だから私たちは常日頃から、補聴器を装用しても、使いこなせるようになるまでには時間がかかるということをお話ししています。
ただ説明を受け、頭ではわかっていても、苛立ちは募るもの。
「そういうけど、じゃあいつになったら聞こえるようになるの?」
毎回そう言って嘆くお客様もおられます。
だからこそ私たちは、購入した後に、「どうして聞こえないの?」「思っていたのと違う」とならないように、補聴器のことを知ってもらう期間を設けています。
それが補聴器の貸出を行う「補聴器体験コース」です。
だいたい2週間を目安に、補聴器をあらゆる場所や生活シーンで試し、補聴器とはどんなものか実際に体感していただきます。
「補聴器ってこんなものなんだ」ということを知り、補聴器とは気長に付き合っていく必要があるのだと、ある意味、覚悟を決める期間にしていただきたいのです。
実際に使ってみたら、少しは次のようなことが分かってくると思います。
「音が聞こえる=言葉が理解できる」ではない。
言葉は耳ではなく脳で分析されるものであり、しばらく聞いていなかった音を言葉として理解できるようになるには、ある程度の時間がかかる。
最初は入ってくる音をうるさく感じてしまうことがある。
静かな場所、騒がしい場所など周辺環境や話し相手によって、聞こえ方が変わる。
基本的に補聴器は、聞きたい会話と共に、雑音や生活音も入ってくる(もちろん性能の良い補聴器には、雑音を抑制する機能がありますが、完全に取り除くことはできません)。
「習うより慣れろ」とはよく言ったもの。
実際に使ってみることで、「補聴器ってこんなものなんだ」ということが、自分の経験を通して、少しは理解できるはず。
そしてそれでも使うと決めれば、「いつ聞こえるようになるの」と落胆する回数も減らせるかなと思っています。
体験は1週間ごとに再調整とカウンセリングを行います。補聴器によってどのくらい聞こえが改善されるのかといった効果測定も行います。
その上で、自分には補聴器が必要なのか、今後気長に付き合っていくことができるのか、じっくり考えていただければと思います。
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