【難聴コラム 子どもと若者の難聴を考える 心因性難聴】
こんにちは、補聴器センターめいりょうです。
「ストレスは万病のもと」「病は気から」と昔から言われているように、精神的なストレスが、体の不調や病気を引き起こすことがあります。
もちろん、聞こえにとってもストレスは、決して無関係ではありません。
今回は、心理的なストレスが原因と考えられている「心因性難聴」についてお話ししたいと思います。
●心因性難聴とは?
音を感じる内耳や聴神経などの聞こえに関する器官にはこれといった障害がないにもかかわらず、聞こえが悪くなってしまうことがあります。
精神的なストレスが要因で引き起こされると考えられており、小中学生から30才代までの青年期に多く、特に小学生高学年の女児に多い傾向があるとされています。
●何が原因になるの?
その名の通り精神的なストレスが要因。
クラス替え、転校、進学、就職による環境の変化をはじめ、両親の離婚やいじめなど、家庭内や学校・職場でのトラブルが、大きなストレスにつながりやすいと考えられています
●どんな症状が現れるの?
もちろん難聴なので聞こえが低下するわけですが、聞こえの低下をはっきり自覚する人は少なく、学校で行われる聴覚検査で難聴が指摘され、心因性難聴の診断に至ることが多いようです。
通常の聴力検査だけでは判断が難しいため、心因性難聴が疑われる場合には、さらに詳細な検査がおこなわれます。
また、心因性難聴では、聞こえの低下だけでなく、耳鳴りやめまい、耳閉感などの症状が現れることも。ほかにも、食欲不振、腹痛、頭痛、視覚障害、ふらつきなどの症状を伴うケースも見られます。
●治療方法は?
やはり原因となっている精神的なストレスを明らかにし、家族や先生、友人など周囲の協力を得ながら、それらをできる限り取り除いていくことが重要となります。
また心因性難聴は、実際には難聴を起こすような身体的要因がないことを本人に伝え、病気に対して不安を抱かせないよう配慮することも大切。
心理カウンセラーや精神科医などに相談することも、有効な方法の一つとして考えられています。
ストレス社会と言われる現代において、ストレスを感じずに生活していくのは、なかなか難しいことです。
ストレスをため込まないよう休息をとるのはもちろんですが、ストレスを発散させる、溜め込まない術を自分なりにもつことも大切になってくるのではないでしょうか?
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